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介護支援ブログ

介護制度について分かりやすく解説しています。介護に関っている全ての方々に役立つ総合介護情報サイト目指しています。現在は主に介護職員処遇改善加算、キャリアパス要件、介護保険施設等の実地指導について執筆中です。

通所介護(デイサービス)版 実地指導で頻繁に聞かれる指摘事項について

実地指導

 

今回は、通所介護の実地指導において、頻繁に指導される事項について解説します。

 

 

配置基準とは

まず、通所介護では他のサービスと異なり「配置基準」により一層配慮する必要があります。

配置基準とは、

次の1)2)いずれの要件も満たすこと

1)単位ごとに、提供時間数に応じて、次の数の介護職員を配置する

①利用者の数が15人までは1名以上、

②利用者の数が16人以上は、15人を超える部分の利用者を5で除して、得た数に1を加えた数以上

2)単位ごとに、その提供を行う時間帯に常時1名以上従事が必要

つまり、

  • 利用者が15人以下の場合は、1名以上の介護職員を配置
  • 利用者が16名以上の場合は、(利用者数-15) ÷5 + 1 以上

(例)利用者が38人の場合、(38-15)÷ 5 + 1 = 5.6人以上必要なので、6人

となります。

 

また、上記の提供時間数とは、

・利用者15人までの場合

提供時間数(平均提供時間数)を5時間とした場合、介護職員の勤務延時間数を、提供時間数である5時間で除して得た数が、1以上になるようにする。

この場合は、勤務時間が5時間の職員を1人配置する必要があります。

 

・利用者16人以上の場合

介護職員の勤務延時間数を、下記の計算式による数以上になるようにする。

((利用者数-15)÷ 5 + 1)× 平均提供時間数

つまり、利用者数が28人、平均提供時間が5時間の場合、

((28-15) ÷ 5 + 1 ) × 5

=18

よって18時間の勤務延時間数が必要となります。

※勤務延時間数…当該サービスの提供に従事する時間、準備時間の合計数

 

長くなりましたが、こちらの配置基準を踏まえて「人員基準」を理解することが通所介護における実地指導の攻略の近道といえます。

以上を踏まえて、実地指導において通所介護が気をつけるべき点を確認していきましょう。

 

指摘事項

人員基準に関して

1.生活相談員を適切に配置すること

まず、生活相談員を事業所のサービス提供時間に応じて適切に配置させる必要があります。その際、注意すべきことは、上記時間内での中抜けはできないことです。

※中抜け…時間内に自らの任務を中断させること

利用者の送迎や挨拶まわり等、もし中抜けをしたい場合には他の生活相談員の資格を持つ職員を配置してから動くようにしましょう。生活相談員の中抜けが認められる事例は、ケアマネジャーが召集するサービス相談者への出席や行政に認められた場合に限ります。

 

2.介護職員を適切に配置すること

次に、介護職員についてです。よく勘違いする傾向にあるものが、「配置基準」と「人員基準」の混同です。人員基準は、定められた職種を定められた人数分雇用していれば達成されますが、配置基準は、定められた職種、人数がサービス実施日に出勤していることが必要になります。よって、雇っているだけでは配置基準を満たすことはできません。また、職員が急に退職してしまったり、病欠し、職員が足りない場合でも配置基準を満たせていないことになりますので、余裕を持って配置するよう心がけましょう。

 

運営基準に関して

1.サービス提供の記録

通所介護事業所では、サービスを提供した際に、その提供日・開始時刻・終了時刻・サービス費・サービス内容・その他必要な事項について記載しなければなりません。特に、開始時刻と終了時刻に関しては、介護報酬を算出する際の重要な数字となるので、記入漏れが内容に注意しましょう。また、利用者からサービス記録を求められる場合もありますので、なるべく丁寧な記入を心がけましょう。

 

2.利用者定員の超過

利用者の定員に関して、運営規定に書かれている定員を超えてはいけません。超えた場合には、運営基準違反となり、指導・監査の対象となりえます。また、この基準では、定員超過減算との混同に注意しましょう。定員超過減算は1ヶ月の平均利用者数が超過している場合に適用される介護報酬算定上の基準であり、運営基準とは別物です。たとえ定員越えてしまった際の理由が、知らなかった、または、定員超過減算と混同していた、では当然処分の対象となり、最悪の場合、行政処分となる可能性もあります。

 

まとめ

ここまで、実地指導において通所介護事業所が気をつけるべき指摘事項について紹介してきました。はじめて実地指導を受けるかたはもちろん、2回目以降だとしても多少なりとも緊張感が伴う時間ではないかと思います。プレッシャーを感じながらヒアリングを受けてしまっては、最大限の力を発揮することはできませんし、不安は実地指導員に伝わってしまうかと思います。主な指摘事項を事前に把握しておくだけでも緊張はほぐれるかと思いますので、実地指導前には一読されることをお勧めします。また、今回の記事に掲載されていない指摘事項も多くあります。最善策は実地指導マニュアルを読み解くことですので、そちらにも目を通すことをお勧めします。

 

実地指導について、こちらからダウンロードできるPDFファイルがわかりやすくまとまっているのでご参考になるかと思います。ぜひご活用ください。